裏庭に行くと、ヤーコンの大きな葉っぱの下に隠れるようにセリが育っていました。やわらかくてきれいな緑色、今10cmくらいです。
「来年の話をすると鬼が笑う」とのことですが、鬼に笑われるかも・・・と思いながら、「七草粥に向けて出番待ちなのかナ・・・」と声をかけ、可愛い葉っぱをなでてやりました。
セリ、ナズナ、ゴギョウ、ハコベラ、ホトケノザ、スズナ、スズシロと、春の七草の筆頭にくるのがセリ。
セリは日本原産の野菜の1つだそうですね。そういえば小学校3年生くらいの時、母が田んぼのあぜ道近くにあった草らしきものを摘み始めたことがありました。
「これはね、セリといってとても体にいいんだよ。元気になるよ!さあ、あんたもこうやって摘んでごらん!」と言われて、一生懸命摘んだことを思い出します。
それからも何度も摘みに行った記憶がありますから、私はきっとあの独特の香りが好きだったのだと思います。そして今となってはわかりませんが、子ども心にも「この草はなんだか元気が出そう・・・」と感じていたのかも知れませんね。
お正月のご馳走に疲れた胃腸をいたわり、青菜の不足しがちな冬場の栄養を補給するために、七草粥を炊いて無病息災を願うようになった・・・と、七草粥の由来を耳にしたのは、ずっと後のことになります。
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今は、七草は栽培したものがセットで販売されています。便利な時代になったものですが、栽培したセリは、野生のものにくらべると、栄養価が落ちるそうですね。特にビタミンCの含有量が少なくなっているとのことです。
1年の邪気をはらう七草粥に用いるセリは、薬効のある春の野菜とのことですが、今は野生のものを目にすることはなくなりました。私がここに住み始めた頃は、かつては田んぼだったと思われる周囲の荒れ地に野生のセリがたくさんはえていたものですが・・・。残念です。
当時の私は、食用というより、セリ湯としてよく利用していました。日干しにして木綿袋に入れ、水からわかすと肩こり、神経痛、リウマチに効くと教えていただいたものですから・・・。
今、裏庭で育っているのは、栽培用のセリです。スーパーの青果部にいたころ、時々入荷した時に買ってきて、根っこを植えていたら知らぬ間に増えてきました。手のかからない野菜です。
さまざまな薬効を持つ優れた野菜と言われるセリ。高血圧症や糖尿病などのほか、動脈硬化症にもよく効くとのことです。
ただしセリには血を動かす働きがあるので、血の道症、アレルギー体質の人は、長期間多食するのはよくないそうです
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