ふっくらとしたイワシが店頭に並び始めると、私は小躍りしたくなります。これで美味しい蒲焼きが食べられるわ・・・と、思わずニンマリするのです。
温暖なこの地方では、地元でとれるイワシは私のように痩せ気味。でも、北の海でとれるイワシは脂がのっているため美味しいのだと教えてもらいました。
イワシの蒲焼きを知ったのは、平成8年のことです。『小林カツ代の・・・365日・・・おかず計画』という本で見つけたのです。
作ってみると、これがなかなか美味しい!子ども達にも好評だったので、それからはふっくらしたイワシを見つけると、よく蒲焼きを作るようになりましたね。
ウナギの値上がりで、蒲焼きは庶民の味ではなくなりつつある昨今ですが、イワシの蒲焼きも負けず劣らず美味しいものです。それに家庭で簡単に作ることができます。
《材料》
イワシ 8匹
小麦粉 適量
ごま油 少々
〈蒲焼きのタレ〉
しょうゆ・酒 各大さじ3
みりん・砂糖 各大さじ11/2
粉山椒 適量
《作り方》
1)イワシは頭を切り落とし、はらわたを除いて水洗いする。キッチンペーパーで水気をよくふき取り、三枚におろして小麦粉をまぶす。
2)フライパンに薄くごま油を熱し、イワシを身、皮の順にこんがりと強めの中火で焼く。
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3)フライパンの汚れをふき取り、タレの調味料を加えてふつふつしてきたらイワシを戻し入れ、強火で味をからめる。
4)こってりと美味しそうな色がついたら、皿にとり好みで粉山椒をふる。
私がまだ小学生だった頃の話ですが、近所にアメリカ人ご夫妻が住んでいました。彼らはサバ・イワシ・アジといった青魚しか買われないので、魚売りのおばさんはいつも不思議がっていたようです。
「日本人は白身の魚を喜ぶのにね・・・」と、そのことはずっとおばさんの七不思議の一つだったようですが、栄養面から考えたら、それはちゃんと理にかなっていたのですね。
イワシなどの青魚には、血合いの中に脂肪がたっぷり含まれているそうです。その中のEPA(エイコサペンタエン酸)は血液中のコレステロール値や中性脂肪を下げるとともに、血栓を予防するそうです。そのためイワシをたくさん食べる地方には脳卒中は少ないと言われているそうですね。
また高血圧症や老化を防ぎ、種々の生活習慣病を予防する成分も含まれているそうですよ。特にイワシはカルシウムの含有量が魚の中でトップのうえ、ビタミンDも多いため、カルシウムの吸収がいっそう高まり、骨や歯の強化や精神安定に役立つそうです。
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