3月3日は女の子の健やかな成長を祈る日、ひな祭りです。でも、私の住む地域では、1ヶ月ずらして4月3日にひな祭りをします。月遅れの節句ですね。
いつ頃からそうなったのかはわかりません。子供の頃からずっと月遅れで楽しんでいたように記憶しています。
当時はガスも電気炊飯器もなかった時代。ご飯はかまどで炊き、惣菜は七輪で作っていました。ちなみにプロパンガスが各家庭に入ってきたのは、私が小学4年生の時でした。
そんな台所事情もあってか、お弁当の定番はどこの家庭も巻き寿司。それぞれの家庭で、入っている具材もいろいろでした。
幼い頃は家族で、大きくなってからは子供達だけで、男女に分かれて禿げ山のてっぺんで遊んだものでした。シダの葉っぱを敷物に、小屋を作ったりして遊びました。それぞれに愛情いっぱいの巻き寿司をほおばりながら、時のたつのも忘れて大騒ぎをした日々を思い出します。
月遅れの節句は「桃の節句」ならぬ「桜の節句」。例年なら桜の名所のあちこちにござを広げて場所取りをしたものですが、コロナ・強風のダブルパンチを受けて、、今年は自宅で普段のメニュー・・・。
夢がないかな・・・と考えていたら、「ツワブキの巻き寿司を作ったから取りに来て!」とNさんから電話がありました。バンザイ!でしたね。
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料理上手のNさん、巻き寿司はNさんの十八番です。中でもツワブキの巻き寿司が一番好きなのだそうです。そして、使われたツワブキは私が先日さしあげたもの。
ツワブキは海岸近くの岩場や山林の中に自生しています。そしてリアス式海岸のこのあたりは、蛇行した農道沿いにたくさんのツワブキが生えています。あちこち走りまわって抜きとるのは大変ですが、やってみると、これが面白い。童心に返って一生懸命やっていたら、あっという間に一抱えのツワブキをとることができますよ!
でも、「ギブアンドテイク」とは言え「海老で鯛を釣る」ような気がしないでもないのですが、喜んでいただいて何より・・・と受け止め、2本の巻き寿司を仲良く、美味しくいただきました。
最近はスーパーでツワブキやワラビなどの山菜を目にすることは少なくなってきました。それだけ、採る人も料理する人も減ってしまったのかな~と思うと少し寂しくなってきますね。
自然からの贈り物・山菜は免疫力アップの最強食材と言われているそうです。確かに、あく抜きなどの下処理は面倒ですが、この食文化がいつまでも続きますように・・・と祈らずにはいられません。
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