みなさんは蒔でごはんを炊いたことがありますか?
私が子供の頃は、どの家も蒔でごはんを炊いていました。山から蒔を取ってくるのも自分たちの仕事。そしてごはん炊きの火加減は難しく、「はじめチョロチョロ、中パッパ、赤子泣いてもふた取るな」と教えられたものです。
中学生の時に、ごはん炊きのことで、こんな話を聞いたことがあります。ある方が外国に留学された時の体験談と聞きました。
下宿先で、ごはんを炊いて欲しいとお米を出したそうです。その時に、水加減はこのくらいで・・・とお願いしたら、下宿先の方は、「そのやり方ではダメ」と、キッチリ計量して炊かれたということでした。
日本人なら(私もそうでしたが)中指のこのあたりまで・・・と教わって、ごはんを炊いたものでした。国民性でこんなにも違うものかと面白く思いました。
今は、性能のいい炊飯器ができて、とても便利な時代になりました。水とお米さえセットすれば、いつでも、どこでも、誰でもおいしいごはんを炊くことができます。
おまけにタイマーまでついて予約もできる。玄米・お粥・炊き込み・すし飯と、何でもOKです。
ところが、こんな便利な時代にごはんを炊くことができなかったという一人のおじちゃんがいます。そのエピソードをお聞き下さい。
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ばあちゃんが旅行に出かけてな、2日間息子と2人で留守番。ごはんを炊いたことがないもんで、炊飯器の使い方をよ~く習ってな、夕べはタイマーをセットして寝たんよ。
ところが、朝、飯にしようとふたを開けたら・・・炊けてなかった!炊飯器が壊れたんじゃろうか?おかげで腹が減ってたまらん!と言うのです。
居合わせた4人の女性陣、考えられる限りの答えを探しました。
「タイマーのセットを間違えたのでは?」
「いや、2人で何度確かめた」
「スイッチを押したつもりがきちんとできてなかったのでは?」
「イヤ、力いっぱい押した」
その時、私は、まさかね・・・と思いながら、おじちゃんに聞いてみました。「まさか、炊飯器のコンセントを差し込んでなかった!ということはないよね・・・」と。
「それだ!それだ!タイマーのことばかり気になって、コンセントを忘れとった!」
これにて一件落着。めでたし、めでたしですが、驚きました。こんなこともあるのですね。
この時から、何事も初めて体験する人には、イロハのイからていねいに教えてあげることが大切と教えられた私です。
でも、失敗は成功の元とか。おじちゃんも次回からは自信を持って、きちんとごはんを炊くことができるでしょう。
「コンセント、ヨシ!」「タイマー、ヨシ!」「スイッチ、ヨシ」と自信をもって・・・
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