我が家は四方を山に囲まれた地域にあります。少し高台にあり、まあ、すり鉢の底に家が点在しているといったところでしょうか。
市の中心部まで自転車で7分くらい。病院、スーパーなども近く、生活するのにはとても便利なのに、ゆったりと過ごせるという恵まれた住環境です。
ところが、です。万事よしというわけにはいきません。豊かな自然の中で暮らすのは、メリットも多いけれどデメリットもあるのです。
元来ひょうきん者の私が、思いがけない形でバッタリ出会ったお見合いの話を聞いて下さい。
一つ目は猿。
数年前の晩秋のことでした。私は干し柿をたくさん作っていました。軒下にあるそれは200個くらいだったと思います。
ある日のこと、ちょっとお毒味をと窓を開けました。目的の柿に手を伸ばしたところ、上から伸びてきた物があります。
「ハデ?」と上を見上げたら、干し柿を取ろうと屋根から手を伸ばしている猿とバッチリ目が合いました。
これまで一度も猿がきたことはなかったのに、なんで!しかも柿はこんなにたくさんあるのに、よりによって私が取ろうとしている柿に手を伸ばすなんて!
悲鳴をあげて窓をピシャリと閉めたら、猿もびっくりしたらしく、どこかへ消えていきました。
二つ目は鹿。
いつもは3人で散歩するコースを、その日は1人で歩いていました。林道ですが、日当たり、見晴らしがいいので、とても好きなコースでした。
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市の中心部が見渡せる所まで登った時です。ひょいと前を見ると鹿が立っていました。少し小さめですが、角がありました。子供だったのかも知れません。
あの角にひっかけられたら大けがするかも・・・と怖くなりました。「子鹿のバンビ」は愛読書でしたが、現実に向き合ってみると、かわいいなんて思う余裕はなかったですね。
この時も「ワーッ!」でした。かけっこをしたらあちらは4本足。走ることはプロです。それにひきかえこちらは体力の落ちた高齢者。でも、やはり逃げるが勝ち!と坂道を駆け下りました。
さて、最後の三つ目はなんだと思いますか?これはまだ記憶に新しいつい先日のお話です。
三つ目は蛇。
畑仕事をしていたおじさんと話をして、5分くらい歩いたでしょうか。ルンルン気分で歩いていて、ヒョイと前を見たら、道のど真ん中に、まっすぐ伸びた長い長い体。青大将でした。
蛇というものはね、体をクネクネしながら、足早にどこかへ行くものでしょうが!私はあんたのお出迎えも道案内もいらないの。早くどこかへ消えて!
強がってはみたものの、やっぱりコワいよ~助けて~
最大級の悲鳴をあげて逃げ帰りました。
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